アロマテラピーの
エッセンシャルオイルについて
わかりやすく解説します。
エッセンシャルオイルと聞けば
アロマ関連商品に使われている
植物由来のいい香りがするオイル
を貴女は思い浮かべたでしょうか。
エッセンシャルオイルは
コスメやシャンプーにはじまり
ストレスマネジメントとしての
アロマスプレーやマッサージにも
幅広く使用されています。
一般的にアロマオイルと
呼ばれることが多い
エッセンシャルオイル。
貴女は両者の呼び方の違いを
ご存じですか?
「役に立つ!初心者にもわかるエッセンシャルオイル」の記事ではアロマテラピーで使われるエッセンシャルオイルの、持っておきたい正しい知識と使い方、使用上の注意点などをわかりやすく解説しています。
エッセンシャルオイルとは
揮発性を持つ芳香物質。
別名を“精油”と呼びます。
「エッセンシャル」とは
本質的、根本的、基幹的。
または、必要不可欠な、必須の
という意味があります。
エッセンシャルオイルは
アロマテラピーにおいても
まさに必須の基材です。
精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、果実、心材、根、種子、樹皮、樹脂などから抽出した天然の素材で、有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質である。各植物によって特有の香りと機能を持ち、アロマテラピーの基本となるものである。
エッセンシャルオイルから
1滴を取り出してみましょう。
とても強い香りを放ちます。(芳香性)
取り出した1滴の
エッセンシャルオイルを
放置しておくと蒸発し
香りは消えていきます。(揮発性)
現在、知られているだけで
エッセンシャルオイルは
約1500種類ほどあります。
その中で香料または
合成香料原料として利用されるのは
約100種類ほどと言われています。
植物が持つ芳香性は
それぞれに異なります。
芳香物質を分泌する腺
(葉や花弁、根など)に貯蔵され
精油を作り出していると
考えられています。
この植物の特別な腺が
エッセンシャルオイルの
抽出部位になります。
エッセンシャルオイルは
植物油ではないのに
油にはよく溶ける物質。
“精油”とも呼ばれるエツセンシャルオイル。
ところが
エッセンシャルオイルは
植物油ではありません。
精油なのに油ではないとは
非常にややこしいですね(笑)
植物油であるオリーブ油や
ゴマ油などは油脂です。
グリセリンと脂肪酸からできています。
エッセンシャルオイル(精油)は
植物が作り出した
有機化合物*です。
植物の「精、精髄」
(ラテン語: essentia)
という意味で精油と呼ばれ、
油脂とは全くの別物です。
精油という名称に化学的な意味は
含まれていません。
植物は光合成により二酸化炭素と水と酸素と糖を作ります(一次代謝)一次代謝で生まれたエネルギーを使って有機化合物を作ります。(二次代謝)エッセンシャルオイルは多数の化合物の複雑な混合物で、主要な成分だけで10種類を超えるものも。主な成分はアルコール類、アルデヒド類、ケトン類、エステル類、フェノール類、炭化水素類など。
油ではない
エッセンシャルオイルですが
水より軽く、水に溶けにくい(疎水性)。
アルコール、二硫化炭素、
石油エーテル、脂肪油などに溶ける
親油性を持ちます。
それらの性質を活かし
香水やアロマスプレーには
エッセンシャルオイルを
エタノールで希釈して使用します。
ボディトリートメントオイルは
エッセンシャルオイルを
キャリアオイル(植物油)で
希釈して使用します。
エッセンシャルオイル?
アロマオイル?精油?
正しい呼び方とその違い。
一般的にアロマオイルと呼ばれることが多いエッセンシャルオイル(精油)。貴女は両者の呼び方の違いをご存じですか?
日本アロマ環境協会(AEAJ)などの
アロマテラピーの学校の
教科書にはアロマオイル
という言葉は出てきません。
正しい名称は精油(日本読み)か、
エッセンシャルオイル(海外読み)です。
アロマオイルも精油も
エッセンシャルオイルも
基本的には同じモノを指します。
なかにはボディトリートメントオイルとして
皮膚に付けても大丈夫な
濃度に希釈&ブレンド済みの
オイル(ブレンドオイル)を
アロマオイルとして
扱っているお店もありますね。
アロマオイルと
表示されている製品は
それがエッセンシャルオイルなのか、
ブレンドされたオイルなのかを
しっかり確認してから購入しましょう。
信用できる品質の良い
エッセンシャルオイルの選び方。
エッセンシャルオイルは
迷わず天然オーガニックな
ものを選びたいですよね。
天然でオーガニックな
エッセンシャルオイルは
優れた品質を保つために
厳しい規格管理がされています。
その理由として
植物由来の
エッセンシャルオイルは
その性質上、酸化しやすく
劣化しやすいからです。
でもこれは当然と言えば当然。
添加物などを入れた
人工的な処理をすれば
長持ちさせることは可能でしょう。
(食品と同じ。)
ただし、手を加えれば成分は変わり
天然ではなくなってしまう。
なるべく自然のままで採油した状態で鮮度を長く保つには?
エッセンシャルオイルの中身を加工することなく製品の管理を徹底することがベストな選択になります。
で判断されると良いでしょう。
皮膚に塗布するボディトリートメント
(フェイシャルトリートメントも)
が目的だったり、貴女が敏感肌なら
さらに厳しい目で
エッセンシャルオイルを選びます。
上記の4点に加え
をチェックしてみてください。
香りのある暮らしを始めよう!
エッセンシャルオイルの使用方法。
アロマテラピーを
実践してみましょう。
基本的に家のなかで
実践できる簡単でおすすめの
方法をご紹介します。
香りを楽しむ芳香浴は
暮らしのなかで役に立つ
アロマテラピーです。
①ティッシュやハンカチに(1~2滴) |
就寝前には枕元に、仕事中にはデスクに、運転中のダッシュボードに。カバンの中にも。香りを簡単に持ち運びできますね。 |
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②素焼きのつぼや石に (1~2滴) |
玄関や洗面所に。家の中をさりげなくいい香りに。トイレやシンク周りなど、においが氣になる場所におすすめ。 |
③アロマスプレー (3~5滴) |
ルームフレッシュナーとして。携帯アロマとしても。使用時にはよく振りましょう。 |
④掃除機 (1滴) |
紙パックにエッセンシャルオイルを付けます。または、ティッシュペーパーにエッセンシャルオイルを1滴つけて掃除機に吸い込ませます。排氣がさわやかになります。 |
⑤ぞうきんがけ (1~2滴) |
バケツの水にエッセンシャルオイルを入れてよくかき混ぜます。 |
⑥キャンドル芳香拡散器(1~5滴) | 別名オイルウォーマー。熱することでエッセンシャルオイルの香りが広がりやすい。水をはった上皿にエッセンシャルオイルを入れて使用します。火の扱いにはくれぐれも注意。就寝時は特に注意してください。 |
⑦電気式芳香拡散機 (1~5滴) |
★アロマライトは電球などの熱に香りを広げるタイプ。 ★内蔵されたファン(羽根)を回して香りを広げるタイプ。 ★超音波による振動で発生させたエッセンシャルオイルと水蒸気のミストが噴き出すアロマディフューザーなど。 |
※()内はエッセンシャルオイルの適数。
アロマバスは別名を沐浴法と呼びます。
お風呂や半身浴でエッセンシャルオイルを
使用する方法です。
①全身浴法 (1~5滴) |
浴槽に(*)湯をはり
*浴槽は約200ℓ。
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②半身浴法 (1~3滴) |
みぞおちまで浸かる入浴法。全身浴に比べお身体の負担が少なく全身を温めることができます。 上半身は冷えないようにタオルなどを羽織りましょう。 |
③足浴法 (部分浴) (1~3滴) |
たらいやポリバケツ(*)に湯をはりエッセンシャルオイルを入れます。
*ポリバケツは深さ約30~50cm程度。
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④手浴法 (部分浴) (1~3滴) |
洗面台のシンクや洗面器(*)に湯をはりエッセンシャルオイルを入れます。 両手首までを湯に浸します。 上半身の血行をよくしたいときに。肩がこりやすいひとにおすすめ。 |
※()内はエッセンシャルオイルの適数。
エッセンシャルオイルには疎水性があります。アルコールやキャリアオイルを混ぜるとより水に馴染みやすくなります。
吸入法は呼吸器周りをラクに
したいときにおすすめの
アロマテラピーです。
①ティッシュペーパーやハンカチに (1~3滴) |
エッセンシャルオイルを直接塗布します。 成分を積極的に吸入し、呼吸器周りの不調をラクにするのに期待が持てます。 |
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②蒸気吸入法 (1~3滴) |
洗面器やマグカップなどに熱めの湯をはります。 |
※()内はエッセンシャルオイルの適数。
ほかにも
湿布法やトリートメント法、
セルフスキンケアもあります。
こちらは専用の基材が必要です。
詳しくはアロマテラピーのやり方を
ご参考ください。
エッセンシャルオイル使用上の
注意点と正しい使い方。
植物由来のエッセンシャルオイルと
言えど使い方を誤るとあなたに
害が及ぶ可能性があることを
知っておきましょう。